がんの完治には、早期発見・早期治療がなによりも大切です。
がんは発見されると、直ちに治療が始まり、一般的な治療として切除手術と放射線治療、抗がん剤を用いた化学療法が行われます。
がん治療
切除手術によって病巣を取り除き、放射線治療でがん細胞を攻撃し、がん細胞の増殖を抑え、再発を防止する目的で抗がん剤治療が行われます。
そして、ここで問題となるのが抗がん剤の副作用による脱毛です。
わかってはいてもやはり脱毛によるショックは大きい😨
その詳しい原因や対処方法を知らずにいると、不安ばかり大きく膨らんでしまう。
そこでまずは、なぜ抗がん剤で脱毛が起こるのか、その原因をしらべました。
抗がん剤治療による脱毛について
抗がん剤とは
がん細胞の細胞分裂と増殖を抑える作用を持ち、この方法で治療を続けて行くことによって、がん細胞の破壊と再発防止効果を期待することができます。
ここ注意
抗がん剤はがん細胞だけではなく、すべての細胞の細胞分裂や増殖を阻害してしまうということです。
髪の毛の仕組み
毛根内部の毛包部分で毛母細胞が繰り返し細胞分裂を行うことによって生成されます。
抗がん剤による脱毛の原因
細胞分裂を阻害する抗がん剤の作用が強く働くと、毛母細胞が分裂することができなくなり、これが原因で脱毛を引き起こしてしまいます。
ヘアサイクルでいうところの休止期が、抗がん剤の作用によって長引いてしまうということですね。
また、抗がん剤の作用は髪の毛に留まらず、体毛、眉毛、まつ毛にも影響を及ぼすと考えられ、一時的に全身に脱毛が起こることがあります。
ですがこれは、あくまでも抗がん剤の作用が強く働いているために起こる現象であり、永遠に続くものではありません。
つまり、抗がん剤治療が終了すれば、毛包内で再度毛母細胞の細胞分裂が再開され、徐々に元の状態に戻ると考えられます。
抗がん剤治療を始める前にウィッグを用意してみては!
抗がん剤の投与はヘアサイクルの休止期の期間を長引かせ、これが脱毛の原因となるということは、ご理解頂けたのではと思います。
あらかじめ脱毛が起こることがわかっているのであれば、まえもって何種類かのウィッグを作っておいてみてはどうでしょうか?
髪は女性の命という言葉があるくらい、女性と髪は切っても切れない関係にありますからね。
ウィッグの広告を
次に、まつ毛と眉毛の対策についても考えておかなくてはなりません。
対策
つけまつ毛は100円ショップでさまざまな種類が販売されていますので、本格的な脱毛が始まる前に、何種類かのつけまつ毛をピックアップしてみて、似合うタイプを見つけ出しておくといいでしょう。
つけまつ毛は練習不足だと綺麗につけることができませんので、まずは練習あるのみです。
あと忘れては行けないのが眉毛のカバーですね。
眉毛をうまくカバーするのに必要なのは、パウダーアイブロウとアイブロウペンシルです。
眉毛の部分にパウダーアイブロウを伸ばし、眉毛の輪郭をぼかしてつくっておきます。
そして、その輪郭を頼りに、お好みの眉毛を描いてみましょう。
眉毛がなくなった状態になったとしても、比較的楽に眉毛をカバーすることができるようになりますよ。
こんな時になぜ?と思われる方もいるかと思います。
病気と闘っている時だからといってオシャレを諦めたり我慢する必要はありません。
こんな時だからこそ前向きになり、オシャレを楽しむことも大切なんです。
抗がん剤治療で脱毛・抜け毛が始まる時期
抗がん剤によって脱毛が始まる時期は、投与開始からおよそ2~3週間以内、その後投与開始から1カ月以内を目途に、個人差はあるもののほぼ全身の毛が抜けます。
皮脂や汗による汚れが生じたり、外部からのほこりなどによって毛穴が汚れたりすることがあるため清潔な状態に保つことを心がけておきましょう。
特に脱毛が始まった直後には、毛が抜けるショックですシャンプーが怖くなって毎日行うのが苦痛になることがあるかもしれませんがこれはNGです。
抗がん剤治療後には髪の毛が再生されてきますので、このときに毛穴の状態が悪いと、髪の毛の再生に支障をきたすことも考えられます。
治療後に健康な髪の毛を生やすためにも、体調がいい日にはシャンプーは必ず行い、頭皮を清潔な状態に保っておくことが大切なんです。
抗がん剤治療終了後に髪の毛が生えてくる時期
個人差により違いが出ますが抗がん剤治療終了後2~3週間前後でうっすらと発毛が見られる方もいれば、2年以上が経過しても、まだ元の状態に戻らないという方もおられます。
これは投与を行った抗がん剤の種類が影響を及ぼすと考えられていますので、成分が強い抗がん剤の投与を行った方は、1年ごとのスパンで気長に構え、ゆったりとした気分で頭皮ケアを続けて行くことが大切です。
髪の毛=自分なのです。
髪の毛は「もうダメだ」と思ってしまうと本当にダメになってしまう。
どこまでも信じて「いつか生えそろうんだ」と思うことが大切なのです。髪の成長には精神的なものがすごく重要だそうです。
抗がん剤治療後に早く髪の毛を伸ばすための対策は?
私たちの髪の毛や体毛、爪はタンパク質成分で構成されていますので、タンパク質を多く含む食品を摂取して行くことが、髪の毛の回復に役立ちます。
髪の毛がなかなか回復しない理由
タンパク質は私たちの身体のあらゆる部分が必要としている成分であり、とりわけタンパク質を必要としている筋肉に先に供給されます。
髪の毛や爪は、筋肉よりもンパク質供給の優先順位が低いため、いったんダメージを受けるとどうしても回復が遅れがちになります。
タンパク質の供給は目に見えないだけに不安を感じるかもしれませんが、少しずつでも頭皮や毛穴にも供給されていますので、心配する必要はありません。
栄養バランスの整った食事を心がける。
軽い運動で代謝機能を高める。
気持ちに少しでも余裕があるときには、今できる工夫を行っておくことのほうが大切であるということです。
おすすめ
お風呂でゆっくりと身体を温めて血流を正常化させておくとともに、高性能な育毛剤を使用して、頭皮に栄養を送り届けておくということも、髪の毛の回復に役立ちます。
ここは注意
治療中にはどのような体調の変化が現れるかわかりませんので、特に運動を行う場合などは、医師の指導に従って無理をせずに行って下さいね。
抗がん剤治療後の髪の毛に必要なケアは?
抗がん剤治療を終えた方の多くは、くるんとした縮れた髪の毛が生えてくることに驚くといいます。
原因は?
これは、髪の毛が急速に脱毛し、その状態がしばらく続いて毛穴が開くことが原因であると考えられています。
また、以前では剛毛だった方が軟毛になったり、白髪になったりするケースもあります。
このような髪の状態を元の状態に近づけるのに役立つのが、育毛剤による頭皮ケアです。
育毛剤ならどのような種類でも構わないということではなく、抗がん剤によって刺激を受け続けた頭皮には、低刺激性の育毛剤をつかう必要があります。
また、抗がん剤治療が終了すると、毛包ではゆっくりと髪の毛の元になる毛母細胞が分裂を始めますので、毛母細胞が必要とする栄養分をしっかりと送り届けてあげることが大切です。
では、抗がん剤治療後にはどの育毛剤選べば良いのでしょうか?
一番のおすすめは、ミューノアージュ育毛剤です。
頭皮環境を整えるオクタペプチド-2と5つの育毛有効成分が配合された2剤式。
頭皮の刺激になるものは配合されていない無添加の育毛剤です。
抗がん剤治療終了直後の毛穴は、まだヘアサイクルが整っておらず、育毛剤を使用しても即座に新たな髪の毛が生まれてくることはありません。
ですが、健康な方であってもヘアサイクルの休止期は3カ月程度であるといわれています。
育毛剤でのケアを開始したのであれば、最低でも3-6ヶ月はじっくりと腰を落ち着けてケアを行って行く必要があります。
焦っても仕方がないので、ウィッグでのオシャレを十分に楽しみつつ、今度は育毛剤のケアで、新しい髪の毛の誕生をゆったりとした気分で待ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
今まであった髪の毛が急速に抜け落ちて行くとあなたの心はきっと沈みこんでしまったに違いありません。
抗がん剤による脱毛は一時的なものですし、それが起こる原因とケア方法さえわかっていれば、まったく怖がる必要はありません。
また、身体の状態が回復して行けば、スピードは緩やかかもしれませんが、毛包内の状態もそれに伴って回復して行きます。
抗がん剤の副作用で起こる脱毛の理由や期間と髪の毛の回復に役立つミューノアージュも合わせてご紹介しました。
なによりも大切なのは、じっくりと治療を行い、身体全体の回復を最優先させるということです。
時間がかかるかもしれませんが、身体全体の機能が正常に働くようになれば、毛母細胞も分裂しやすい状態となり、やがてはヘアサイクルも整ってくるので、まずは焦らずにしっかり治療することが大切なんです。
栄養バランスの整った食事
調子が良いときには軽い運動
育毛剤によるケアを行う
髪の毛が抜けてしまったのは、あなたが逃げずにがんに立ち向かった証です。
がんの治療が終わり、新しい髪の毛が生えてくることを楽しみにしながら、落ち着いて髪の毛がはえて来るのを待ちましょう。